「流し」のギター
「国立民族学博物館」には、世界中から集められた
さまざまな物品が展示されています。
展示は、基本的には「地域別」にカテゴリー分けされて
並べられています。
「東南アジアゾーン」や「アフリカゾーン」などなど…。
そんな中で「音楽ゾーン」という、地域分けではない
カテゴリーの展示スペースがありました。
こちらには、世界中から集められた「楽器」が並べられています。
楽器は「太鼓」や「チャルメラ」、「ギター」など
楽器の種類ごとに展示されていました。
歴史的に古いものばかりではなく、
最近のギターなどもあったりします。
ギターの数は、特に充実していました。
それぞれの国で発達して来た古いものから、
大阪出身のバンド、「憂歌団」の
木村充揮さんが使用していたギターまで展示されていました。
そういった「有名人が使用したギター」の横には、
代表作のレコードも飾られていて、
「パッケージデザイン」や「カバーデザイン」が好きな私には、
それらの古いレコードジャケットも、魅力のひとつです。
ギターは、現代人にはもっともなじみ深い楽器のひとつだと思います。
そう言った意味でも、「民族学」的には、
多くに国や人々に愛されている楽器を
たくさん展示することは、重要なのでしょう。
面白かったもののひとつが、
「流しのギター」なる、2008年にあらたに収集されたギターです。
これは、別府温泉で「流しの歌手」を
されていた人から頂いたギターらしいです。
「流しの歌手」は、もともとは「バイオリン」を用いていたそうですが、
戦後はそれをギターに変えて、演歌やその時どきの「流行歌」を
観光地や繁華街で、お客さん相手に
歌いながら、生計を立てていたそうです。
博物館に展示されている、この古いギターには、
黒マジックで大きく「古賀メロディー」「田端義夫」と書かれています(笑)。
なんだか、ものすごく「昭和」な空気を感じさせる
趣き深いギターだと思いました。
カラオケが普及する前の、
古き良き、昭和の香りが漂います。